イノウエアーツが1986年に発表した「新モスゴジ」をパラダイスがソフビキットとして発売しているものです。 原型の井上雅夫氏はガレージキットの創世期から数々の名作を生み出し、その後設立されたメーカーに 多大なる影響を及ぼし、「伝説の原型師」として今も尚語られ続けています。 氏の功績なくして現在のガレージキット業界はありえなかったと言えるのではないでしょうか。 モスゴジの立体物において、未だ同サイズでこのモスゴジを超える作品が出て来ていない事からも 井上氏の神業的な力量と感性が伺えます。 ■今回の製作ポイントはまず、両脚での自立です。様々な作例を見ても尻尾につっかえ棒を配置することで 対応していますので、当作品は鉛玉とレジンを使用し、少しずつバランス取りをしながら自立させました。 結果的にかなり重量が出ましたので、手に取った時の感覚も良いかと思います。 次に改造定番の眼球クリヤー化です。 インナーの黒目は平面的に描いたものではなく、半球体となっております。これにより、 様々な角度から観てもゴジラと視線が合うようになっております。観る角度によって色々なゴジラの表情が 楽しめます。 ■劇中モスゴジはプラスチック製だった初ゴジと違いラテックスを使用した着ぐるみで軽量化し、 動きのある演技が実現できるようになりました。 今回、彩色に関しましてはクリヤー系やシルバーを隠し味に、ラテックスの質感にこだわってみました。 劇中の砂埃の付着も再現しております。 またソフビとは思えないほど非常にエッジの効いた造形ですので、ドライブラシは最小限にしております。 爪や牙も必要以上の艶は与えませんでした。眼球のみアクセントとして艶を持たせております。 |